日タイのビザ制度比較(4)~更新申請のタイミング~

6月1日の記事の中のフロー中で、タイではノンイミグラントBビザの更新申請を、ビザ期限30日以上前にしなければならないとしています。これは、最初の90日ビザを1年に更新する場合は手続きに時間がかかることから余裕を持って申請させようとしているためで、以降の1年ビザの更新は期限前日でも更新申請可能です。

実は、実際にその国に住んでいる人や業務で携わっている者にとって、ビザ更新申請の受付期間というのはとても重要です。
そこで、今回は日本とタイの更新申請のタイミングがどのようになっているかを比べてみようと思います。

タイは、上記の通り1年ビザはビザ期限前に申請すればOKで、大抵、タイのビザ更新はその日のうちに終わります。タイではビザに記載されたビザ期限が絶対で、たとえ期限前に更新申請をしたとしても、期限を経過すればオーバーステイになります。そこで、何があるかわからないため、多くの人は余裕をもって申請します。(受付はビザ期限の30日前から可能)(なお、実際には、ビザ更新と同時に再入国許可も取得するのが一般的です)

ただし、タイの場合はワークパーミット(労働許可証)の更新もあるのですが、これはビザの更新前に済ませておかなければなりません。ワークパーミットがない(もうすぐ切れる)状態ではビザ更新はできません。

次に日本です。

日本のビザ更新申請も現在持っているビザ期限までに申請すれば良いことになっています。日本はタイのように審査が当日に終わるということはまずありません。では、期限ぎりぎりに申請した場合はどうなるかというと、申請さえしておけば、審査中は期限が過ぎた後も同じビザがそのまま続いているものとして扱われ、オーバーステイにはならないことになっています。この期間を特例期間と呼びます。(入管法第20条第5項・第21条第4項)
ただし、申請しておけば無制限にそのまま継続するわけではなく、特例期間の上限は2か月です。(これは、入管は意地でもビザ期限から2か月以内に審査を終えて結果を出すということを意味します)
※注:現在日本は新型コロナ対応でビザ期限後3か月まで申請受付可能となっています(例外あり)

例えば、7月1日がビザ期限の場合、7月1日までに申請が受理されていれば、審査が続いている限り、9月1日まではオーバーステイにならない特例期間ということになります。そして、この特例期間中は資格外活動許可再入国許可も有効です。(留学ビザ・家族滞在ビザの人のアルバイトや一時帰国も可能です)

日本のビザ更新の審査期間は時期・場所(申請する入管:東京・大阪・出張所など)・ビザの種類・審査内容などにもよります。東京では一時、前回更新から事情の変わらない(同じ会社、同じ配偶者等)更新でも1か月半~2か月かかっていた時期がありました。タイ式だったら完全に審査中にオーバーステイになるところですが、上記のような定めがあるため、日本ではこの点は特に心配する必要なありません。

日本のビザ手続きの仕事をしているとこれが当たり前と思ってしまうのですが、考えてみるとタイ式が普通で(調べたことはありませんが)タイ以外も多くの国で期限前に更新を終わらせるようにしているのではないかと思います。日本人のお客様(外国人の雇用主や外国人配偶者を持つ人)からも時々「来週ビザ期限なんだけど、今からで大丈夫かな?審査、時間かかるんでしょ?」と質問がありますが、心配になるのも当然なのかもしれません。

最後に申請可能な日ですが、前述の通り、タイで30日前から受付可能です。対して日本では、ビザ更新申請の受付は期限の3か月前から可能です。

更新の利便を考えた場合、

日本は申請受付期間が長く、また審査中は期間を超過しても特例期間中は問題なしなのは良い点ですが、そもそもタイのように一日で審査が終わってくれればとも思います。

日本はその日のうちに更新が終わらないので、基本、【申請の時】と【更新後の新しい在留カードを受け取る時】の2回入管へ行く必要がありますが、タイは1回で済むわけです。

入管は市区町村役場のようにたくさん窓口があるわけでもなく、また交通の便が悪いところも多いです。そう考えると、申請受付期間が30日と短くても利便性はやはりタイが上かなというのが、私的結論です。

追記:タイのイミグレーションは待ち時間が長いという声もありますが、日本も特に東京はなかなかです。私の経験上一番ひどい時期は2018年の春ですが、この時期だけで6時間半待ちが3回ぐらいありました。15時過ぎに入管に着き、出てきたら22時という感じです。地方はそうでもないですが、都市部の入管の待ち時間は、日本も負けていません・・

Author

福島(Fukushima) 竜太(Ryuta)
福島(Fukushima) 竜太(Ryuta)入管手続専門行政書士(Certified Administrative Procedures Legal Specialists/Immigration Consultant)
aroi行政書士事務所 代表行政書士(東京都行政書士会所属)
アジアランゲージセンター(株) 代表取締役
群馬県渋川市出身
大東文化大学国際関係学部(タイ語選択)卒業後、タイ・バンコクに2年間駐在
日本語教師・日本語学校事務(留学ビザ手続担当)を経て2009年10月行政書士登録

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