日タイのビザ制度比較(8)~永住権~ ※補足

先般投稿した日本とタイの永住権の比較記事について、すでにタイの永住権をお持ちの方から以下のような指摘がありました。
これについてパートナーに確認した情報を補足します。

【指摘事項】

1、永住権は取得した外国人個人に紐づいており、配偶者と死別しても失効しないのではないか。

2、自分の子供は20歳を超えても永住権を維持している。

3、働いている時に永住権を取得し、会社を退職した後もタイに居住し続けている知人がいる。

 

1、について

配偶者の存在に基づいて永住権を取得した場合、当該配偶者が死亡したときは、永住権は無効になるというのが法律の規定となります。ただし、例えばビザを就労ビザ(ノンイミグラントB)に切り替えるなどし、理由を提出して永住権継続の手続きをすることは可能です。これは、配偶者と離婚する場合も同様で、ビザの変更をし、永住権を継続する理由を提出すれば永住権継続の可能性があります。

2、について

法律上、20~40歳までは永住権を取得することはできないとされています。ただし、子供が20歳になった時点で学校に通っている場合、理由書を提出すれば卒業までは継続可能です。また、仕事をする場合も、ビザを就労ビザ(ノンイミグラントB)に切り替え、理由書をイミグレーションに提出すれば永住権の継続の可能性があります。

3、について

就労ビザ(ノンイミグラントB)に基づいて永住権を取得している人が会社を退職した場合、法律上、永住権は消滅します。ただし、イミグレーションに所得証明書などを提出し、今後も収入が確保できる理由を述べることが出来れば、永住権の継続が許可されることがあります。

1~3いずれの場合も、法律上の規定と実際の運用に差異があるケースで、いつでも、どのようなケースでも同じ結論が得られるとは限らないようです。

私の日タイの永住権とビザの関係イメージはこんな感じです。

日本の場合 タイの場合
通常のビザ → プレハブの家 通常のビザ → 平屋建ての家
永住権(永住ビザ) → 鉄筋コンクリートの家 永住権 → 2階建てに増築

 

タイは1階部分(基礎となる通常ビザ)がなくなれば、原則、2階も崩れます。

しかし、うまく立ち回れば(理由書を付して手続きをする等)2階を維持したまま1階部分を交換できる場合がある・・ということのようです。

これまでの記事で日本とタイのビザ制度を比べてみて、タイは厳しいなあと思っていましたが、運用で緩くなっているとすれば、ある意味イメージ通りかもしれません。

とはいえ、法律と異なる運用を現場の判断で行っているとすれば、常に期待した結果が得られるとは限らないということなので、タイで永住権の基礎となるビザを失う場合は、事前に弁護士等専門家に相談したほうが良いと思われます。

タイ永住権取得を検討されている方は下記メール宛にご連絡ください。

タイ国パートナー(鈴木秀明)直メール:kunhide111@gmail.com ※タイ語・日本語可

または、本ブログのお問い合わせフォーム ※日本語のみ

 

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Author

福島(Fukushima) 竜太(Ryuta)
福島(Fukushima) 竜太(Ryuta)入管手続専門行政書士(Certified Administrative Procedures Legal Specialists/Immigration Consultant)
aroi行政書士事務所 代表行政書士(東京都行政書士会所属)
アジアランゲージセンター(株) 代表取締役
群馬県渋川市出身
大東文化大学国際関係学部(タイ語選択)卒業後、タイ・バンコクに2年間駐在
日本語教師・日本語学校事務(留学ビザ手続担当)を経て2009年10月行政書士登録

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