在留資格認定証明書の不交付理由聴取(その2)

一昨日は先日書いた転職した人の就労ビザ更新の申請でした。

在留期限当日の申請ということで、小心者の私としては心臓に悪い案件でしたが、まずは期限に間に合わせることができて「やれやれ」といった気分です。

前週も期限当日申請があったので、今月はずっと落ち着かなかった・・転職した人で書類が整うか微妙な場合は、期限1か月ぐらい前から動けるとありがたいなあ(独り言)

さて、一昨日は別件で在留資格認定証明書の不交付(不許可)理由の聴取もして来ました。
※以前書いた別の不交付理由聴取の記事はこちらです。

就労ビザで日本に滞在している人(依頼人)が本国から奥様を家族滞在ビザで呼ぶため、約1年前にご自身で申請したものの不許可となり、再申請を弊所へ依頼していただいたものです。

最初の連絡は今年5月ごろでしたが、その頃はコロナで在留資格認定証明書の交付は停止していましたし、仮に交付されてもいつ入国できるか全く見えない状況だったため、延期していました。

依然コロナ禍中で手順は煩雑ではあるものの、在留資格認定証明書がおりれば日本入国もできそうになったということで、最近になってあらためてご依頼をいただき、よくよく話を聞いたところ「実は、昨年自分で申請して不許可になりました」と。

そしてその理由をまだ入管に聞いていないということだったので、再申請の前に理由の確認に行ったものです。

この方の勤務先は「カテゴリー1」で、この方自身のビザも、留学ビザから就労ビザへ変更で一発目で期間5年を得ています。

そんな優良企業の正社員なのに、どうして奥様の家族滞在ビザの許可がおりなかったのか?・・奥様に過去違反歴でもあったのではないかなど、色々な原因を思い巡らせながら聞きに行きました。

理由を聞いたところ、原因は昨年申請した際に提出したご自身の住民税の課税証明書とのことでした。

昨年秋の申請時に提出した住民税課税証明書は2018年の年収が記載されたもので、この年収を稼いでいた2018年はこの方はまだ留学生でした。つまり、留学生時代のアルバイト収入が記載されていたわけですが、この2018年の年間収入がかなりの金額だったことから、明らかに法定のアルバイト時間(週28時間)を超えていると判断され、「2018年の留学期間中は在留状況不良であった」という理由で、今回奥様を呼ぶための在留資格認定証明書がおりなかったのです。

今度の再申請で良い結果が得られるかどうか悩ましいところでありますし、それでなくても、最悪の場合は本人の次回の更新で2018年の在留状況不良が問題になる可能性もあります。

しかし、過去は変えられませんので、本人の反省の弁を添えてトライするしかありません。

逆に考えれば、奥様のビザが許可されれば、2018年当時の在留状況不良がある程度許されたと見ることもできます。(その場合でも5年は維持できないかもしれませんが)

当初はカテゴリー1企業の5年ビザ保有社員からの依頼ということで、比較的容易な案件と思っていたのですが、思いのほか重い仕事になってしまいました。

 

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Author

福島(Fukushima) 竜太(Ryuta)
福島(Fukushima) 竜太(Ryuta)入管手続専門行政書士(Certified Administrative Procedures Legal Specialists/Immigration Consultant)
aroi行政書士事務所 代表行政書士(東京都行政書士会所属)
アジアランゲージセンター(株) 代表取締役
群馬県渋川市出身
大東文化大学国際関係学部(タイ語選択)卒業後、タイ・バンコクに2年間駐在
日本語教師・日本語学校事務(留学ビザ手続担当)を経て2009年10月行政書士登録

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